誤報「言ってないのに… 韓国、米アトランタ日本総領事が「慰安婦は売春婦」発言と猛反発」

産経新聞
2017年6月29日

2017.6.29 21:18更新
【歴史戦】

言ってないのに… 韓国、米アトランタ日本総領事が「慰安婦は売春婦」発言と猛反発

 【ソウル=名村隆寛】韓国外務省報道官は29日の定例会見で、篠塚隆駐アトランタ日本総領事が米地方紙のインタビューで「慰安婦は金をもらった売春婦だった」と語ったとの報道について、「被害者(元慰安婦)の方々の心に、再び深い傷を与える極めて不適切な発言で、遺憾に思う」と批判した。
 報道官はさらに、「慰安婦問題をめぐる合意の精神に反するこのような発言の撤回と再発防止に向けた措置を日本側に強く求めた」と述べた。発言は、米ジョージア州のリポーターニューズペーパーズが最近、インタビューとして報じたもので、韓国メディアは報道を引用するかたちで、篠塚氏を猛批判している。
 しかし、日本政府関係者によると、篠塚氏は「プロスティチュート(売春婦)という言葉は使っていない」という。アトランタ総領事館はこの事実を同紙に伝えた。
 同紙の報道は直接引用の形ではなく、言葉を置き換えたものであり、これを韓国メディアが篠塚氏の発言として報じたわけだが、韓国外務省報道官は「さまざまなルートを通じ発言の真偽を確認した。その上での(韓国政府の)立場だ」と述べた。

http://www.sankei.com/world/news/170629/wor1706290047-n1.html

産経新聞は「篠塚氏は「プロスティチュート(売春婦)という言葉は使っていない」という」日本政府関係者のはなしを無批判に掲載している。



しかし、リポーターニューズペーパーズの記事には、篠塚総領事が、慰安婦について性的奴隷でもないし、強制連行もされていないとコメントした上で、アジアには家計を助けるために女性が“この仕事”をする文化がある」と述べており、“この仕事”が「プロスティチュート(売春婦)」を意味することは容易に理解できる。単語として「プロスティチュート(売春婦)」を用いていなくとも、それ以外に解釈のしようのない文脈で“この仕事”と言っている以上、「慰安婦は売春婦」発言と報じた韓国各紙の内容は正しく、産経新聞が間違っている。
また、市長のコメントとして篠塚総領事が慰安婦の何人かは売春婦だったと語ったことも報じられており、日本政府側がそれを否定する場合はどういう意味での発言かを確認する必要がある。産経新聞をこれらを全て怠った上で、無批判に「篠塚氏は「プロスティチュート(売春婦)という言葉は使っていない」」と報じているが、誤報、あるいは読者を欺瞞により錯誤させる印象操作と言う他ない。

1 報道内容に事実に反する部分があるか(Y/N)
2 それは報道内容の主旨に影響するか(Y/N)
3 報道時点の既知の事実から合理的に推論できる内容か(Y/N)

1=Y、2=Y、3=N
判定:誤報

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