誤報「米でまた慰安婦問題象徴の少女像設置へ」

NHK
2017年5月28日
米でまた慰安婦問題象徴の少女像設置へ(5月28日 7時29分)

アメリカで、慰安婦問題を象徴する少女像が、ロサンゼルス近郊の公園に続いて南部ジョージア州の公園にも設置されることがわかりました。現地の日本総領事館は「残念で、今後も引き続き政府の立場を説明していく」としています。
アメリカでは4年前、韓国系市民団体が慰安婦問題を象徴する少女像をロサンゼルス近郊のグレンデール市の公園に設置し、地元の日本人や日系人でつくる団体が市に少女像の撤去を求めて訴えを起こしていましたが、連邦最高裁判所はことし3月、訴えを却下しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170528/k10010997601000.html


「少女像」は「被害女性たちが、若い頃に日本軍慰安所に連れて行かれたこと」を象徴する像

朝鮮人慰安婦」の実像を伝える〈平和の少女像〉

2011年に韓国ソウルの日本大使館前に建てられた〈平和の少女像〉(正式名称「平和の碑」)は、「慰安婦」被害者として名乗り出て水曜デモで平和を訴え続けていた被害女性たちが、若い頃に日本軍慰安所に連れて行かれたことを少女の像で表現したものです。

http://fightforjustice.info/?page_id=4497

つまり、少女像とは慰安婦として受けた苦難を象徴している像ということになるが、NHKは「慰安婦問題を象徴する少女像」と記述している。慰安婦問題は、第二次大戦中の日本による強制売春・戦時性暴力の事実を日本の右派勢力が否定しているために起きている問題であって、少女像はそのような「問題」を象徴しているわけではなく、NHKの記述は不適切である。

グレンデールの少女像設置には日系市民団体も協力

NHKは「韓国系市民団体が慰安婦問題を象徴する少女像をロサンゼルス近郊のグレンデール市の公園に設置し、地元の日本人や日系人でつくる団体が市に少女像の撤去を求めて訴えを起こしていました」と報じ、日系人と韓国系が対立しているかのように印象操作しているが、実際にはグレンデールの少女像設置には日系団体も協力しており、その日系団体は第二次大戦中の日系人強制収容被害を訴えてきた人権問題に取り組んでいる団体である。
これに対して、NHKが「地元の日本人や日系人でつくる団体」と呼んでいるのは、日本国内の右派勢力とつながりを持つ歴史修正主義団体であり人権問題での実績はない。これを地元の日系人を代表する団体であるかのようにNHKは印象操作している。

1 報道内容に事実に反する部分があるか(Y/N)
2 それは報道内容の主旨に影響するか(Y/N)
3 報道時点の既知の事実から合理的に推論できる内容か(Y/N)

1=Y、2=N、3=N
判定:誤報

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